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【読書】私の瀬尾まいこさん初読みはこれ『幸福な食卓』※ネタバレあり※

今ではすっかり好きな作家さんですが、始めは本屋でたまたま目についたこの本で瀬尾まいこさんに出会いました。

書き出し

本屋をぶらついている時にタイトルに惹かれ、手にとって1ページめくってみると、書き出しがこれです。

「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」

タイトルは「幸福な食卓」なのに何だ何だ、どんな話だろうと一気に引き込まれ、とりあえず買っておくかとレジに向かいました。(笑)

物語の全体

変わった4人家族の物語です。

既に母親は別居していて、父親、兄、妹の3人家族となって、主人公は妹の佐和子です。父さんをやめるという宣言も受け入れられ、父さんをやめてしまった状態で3人家族の話は進みます。兄や妹の恋愛についての話などを通じて、家族の想いが描かれます。

父親は自殺未遂をおかしていて、父親と兄は繊細なところがあるのは重要なところかなと思います。

妹の好きな人が亡くなったり、兄の恋愛がうまくいかなかったりしますが、それのことを通じて家族愛が描かれている物語と思います。

感想

最後に何か盛り上がりがあってという感じではなく、一つ一つの出来事で、家族愛が感じられ温かい気持ちになりました。

特にここはと思ったところですが、父親が自殺未遂をおかした時に、父親の遺書を兄はただ一人読んでいるのですが、その頃、兄も行き詰まっていたところがありました。父親も行き詰まっていたわけですがその遺書には長生きの秘訣として、

父さんは真剣ささえ捨てることができたら、困難は軽減できたのに

と書かれていました。

このような父親を受け入れたり、この遺書の長生きの秘訣に救われた兄、その兄を愛おしく思う妹の姿に特に感動しました。

私も家族と弱い部分も認め合いながら生きていけるといいなと思いました。

外部リンク

個人の方のブログですが、あらすじが充実していたり深い感想が書かれていて良かったです。特に季節はずれの読書感想文のあとがきの解説に対する感想は共感でした。

瀬尾まいこさんは『そして、バトンは渡された』だけではなく、この本でも映画化されていたのですね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

気になった方は本か映画でぜひ。映画の評価も悪くはないようなので、私も映画見てみたいと思います。